今回読んだ本はこちら。
読書日記:インテリジェンスな二人の対談本「国家と人生 寛容と多元主義が世界を変える」
Amazonの内容紹介には、こう書かれています。
「知の巨人」佐藤優氏と「メディア界の長老」竹村健一氏による知的興奮に満ちた白熱のインテリジェンス対談書。沖縄、ロシア、憲法、官僚、宗教、読書法……多角的論点から整理された、佐藤氏による対象への圧倒的な洞察と分析を、膨大な情報と経験に根ざした竹村氏の問いが見事に導き出してゆく。読む者の知的構築力を鍛え、日本と世界の実相を理解し、未来を考えるための1冊。
ボリュームもさることながら内容が濃密で、普段はあまり馴染みの無いテーマが次々と出てくるので、脳みその刺激になりました。
本の内容について
この本は、佐藤優さんと竹村健一さんの対談本です。
佐藤優さんは、元外交官で現在は作家として活動しています。
竹村健一さんは、政治評論家でテレビのコメンテーターやラジオの冠番組を持っていました。
佐藤優さんが箱根にある竹村健一さんの別荘に招かれて、三日間、食事を共にしながら様々縄台について話した内容がまとめられています。
「インテリジェンス」とは?
この本の中で何度か「インテリジェンス」という言葉が出てきます。
インテリジェンスという言葉を検索すると、「知性・知識」「諜報(活動)」という意味が見つかります。
佐藤さんはロシア外交の専門家で諜報活動を主としていました。
彼がいう「インテリジェンス」には上記の意味の他に、「情報収集→深い分析→アウトプット」という流れ全体を指す言葉として用いられています。
基礎学力は高校レベルで十分
第4章では、学び方、についての内容です。
ここでは、「高校レベルの基礎学力をしっかり身に付ける」という事が書かれていました。
これは最近、自分も仕事の中で感じていた事です。
ほとんどの仕事では、大学レベルの専門性はあまり必要ではなく、高校レベルの基礎学力を平均的にしっかり身に付けていれば、新しい仕事や専門が異なる仕事にも対応する事が出来ると感じています。
そのほか、地政学的な話がいろいろ
その他、ロシアとソ連の違い、沖縄の話、キリスト教の話、憲法の話、外務相の話、などなど様々な話題が盛り沢山の本です。
決して、佐藤さんと竹村さんは同じ思想ではないのですが、それがかえってこの本の内容に広がりを持たせているのだと思います。
竹村さんは、対立する意見にもしっかりと耳を傾ける人なので、佐藤さんの話をうまい具合にリードしたり広げたりしている印象でした。
勝手に採点表
- 本のボリューム:★★★★★
- 読みやすさ:★★★★☆
- 分かりやすさ:★★★☆☆
- オススメ度:★★★★☆
- ためになった度:★★★☆☆
対談形式なので比較的読みやすい本だと思います。
普段はあまり学ぶことのないテーマが取り上げられていたので、前提知識があればさらに楽しめるのかもしれません。
歴史上の人物やエピソードなどは、途中に注釈が加えられているため、なんとか読み進むことが出来ました。
感想
この本から何を学べたか?と聞かれるとうまい答えが思いつきませんが、興味深く読むことは出来ました。
とにかく知識量が半端ないお二人の話なので、飽きずに読めました。
様々なテーマに対して、自分の考えをしっかりと表現することが出来るというのは大事だなぁと感じました。
深い洞察をするには、まずは圧倒的なインプットが必要なのだなぁ、と改めて感じた本でした。
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