今回読んだ本はこちら。
「嫌われる勇気」がとても読みやい本だったので、続編のこちらも入手して読んでみました。
▼前作の感想はこちら。
前作に引き続き、アドラー入門として読みやすい本でした。
今回のテーマは「愛」です。
「幸せになる勇気」アドラー入門の続編は「愛」を探す旅
本の内容は?
前回の対話から3年後、青年が再び哲人の元を訪れました。
「現実の社会では、アドラーの教えを貫くには無理がある!」と、前回同様に息巻いて哲人に議論を持ちかけます。
というお決まりのパターンで始まります。
読み始めた時点で、最終的には青年がまた哲人の考えに染まってしまうという、予定調和のオチは見えています。
しかしそこはあまり問題ではありません。
この本は、青年が哲人との対話を通して、アドラーの教えを理解していくという過程を一緒に追体験することが目的ですので。
結論:大切なのは、常に目の前の人との関係に全力を尽くす
損得ではなく、常に目の前の相手との最良な関係の構築に努めることで、相手が自分を信頼してくれたり、愛してくれる可能性が生まれる、ということです。
まずは自分から始めること、そのための一歩を踏み出す「勇気」が必要である、と。
遠くの未来ではなく、「いまこの時」を全力で生きる、このくり返しあるのみです。
「怖れ」と「不安」に負けない「勇気」を持つ
行動出来ない人は(自分も含めて)、「嫌われたらどうしよう」「自分が傷つくのがこわい」「ふられたらどうしよう」「裏切られるのがこわい」という怖れや不安を抱えているものです。
他人に声をかけられなくなったり、気持ちを打ち明けられなくなったり、誰も好きにならなかったり。
このように行動しない、という選択肢を選ぶことで、マイナスの結果を避けています。
その代わり、プラスの結果も得られません。
ですから、プラスの結果を得るために、「勇気」を持って行動しなければならないのです。
「幸せ」を手に入れるには「勇気」が必要なのです。
「運命の人」なんていない
アドラーは「運命の人」という考えを退けています。
「運命の人」という架空の存在を作り上げることで、目の前にいる相手との交友を拒んでいる、と断じています。
愛とは与えるものではなく、育むものである、そして誰とでも愛を育むことが可能である(可能性がある)、と考えられています。
どんな人でも尊敬し、信頼することから始めるので、誰とでも良好な関係を築ける可能性があるわけで、誰でも「(結果として)運命の人」になり得るということです。
感想
本作品も、哲人と青年の対話、というわかりやすい構図で話が進んでいくため、読みやすかったです。
ちょうど良い感じに前作の内容を復習する場面が差し込まれているので、前作を思い出しながらさらに深い内容に踏み込んでいくことが出来ました。
愛について、運命の人について、いままでしっかり考えたことが無かったので、まだ腑に落ちた感じまではたどり着いていません。
前作と合わせて、読み返しながら、理解を深めていきたいなと思います。
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